Factory Main Visual-ichina

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MESSAGE

代表者インタビュー

ミッションが、さらなる飛躍を後押し。クリエイティブなブランドであり続ける。

代表取締役社長 市場 浩

東かがわ市生まれ。会社への想い、社員への想いをインタビューしました。

MESSAGE|株式会社イチーナ
MESSAGE|株式会社イチーナ

業界に先駆けた新商品をいち早く作り出して60年。近年は新ブランドや新規事業も積極的に展開

ーー株式会社イチーナは2026年に創業60周年を迎えますね。

市場:香川県東かがわ市は、明治から120年以上の歴史を持つ日本一の手袋産地です。イチーナは1966年に、先代である私の父が手袋の製造メーカーとして創業しました。

手袋を中心とした服飾雑貨を製造し、全国の量販店に直接販売するだけでなく、創業時からその店舗に応じた売り場提案をしています。今でこそ当たり前となっているビジネスモデルですが、当時は画期的なものでした。

ーー手袋の国産シェア90%を誇る東かがわ市の中でも、イチーナは業界に先駆けて新たな商品をつくり出してきたという印象があります。

市場:1970年代には指先が出る手袋、1980年代には日焼け防止手袋を、1990年代にはネックウォーマーを業界でいち早く売り出しました。2000年代には夏のUVマフラーや、水につけると冷たくなるクール商品を、そしてスマートフォンがあまり普及していない2010年に業界の中でいち早くスマホ対応手袋を販売。テレビなどのメディアに取り上げられ、スマホ対応手袋のパイオニアとして業界に旋風を巻き起こしました。

近年では、2018年にライフスタイルニットブランド「ThinKniT」を立ち上げて、素材とニットの特性を生かした美しいプロダクトを展開しています。2020年にはアウトドア製品の新ブランド「MOUNT LAKE」をスタートしてグランピング施設をオープンするなど、新規事業にも積極的に取り組んでいます。

ーー次々と新しい製品を販売したり新規事業を生み出していますが、その企画力や提案力はどこから生まれているのでしょうか。

市場:手袋はファッションなのでトレンドもありますし、その時々によって新しい機能性も求められます。また季節もので販売期間が短いからこそ、お客様に新しいものを提案し続けて短期間の間に買ってもらう必要があります。小売店に直接提案するビジネスモデルなので、新しいものを示さないと採用してもらえませんしね。だからこそ、次々と新しいものを作り出すという土壌が育まれたのだと思います。

MESSAGE|株式会社イチーナ
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社員の発想や感性を磨き、これからも素敵な花を咲かせていく

ーー2022年には、イチーナのミッション、ビジョン、バリューが発表されました。今のタイミングでこれらを定めた背景をお聞かせください。

市場:創業時は、小売店もスーパーマーケットもどんどん大型化していきましたし、日本社会全体も前のめりに成長していく時代でした。事業も走りながら考えている状況だったと思います。しかし、これからの時代は多様になり、市場も飽和状態になって、刻々と変化していきます。情報もトレンドの変化も、ものすごく早くなっています。

また、東かがわ市の手袋の国産シェアが90%といっても、グローバルな視点で見ると中国やベトナムの生産も増えてきていますし、ワークマンやユニクロのように自社で開発して販売する業態も増えてきています。

そんな時代の変化の中でイチーナも手袋が中心だった事業スタイルを見直し、これからの未来に対応できる新時代のミッション、ビジョン、バリューを掲げることで、企業として継続的に存続し、成長していきたい、社員みんなで作り上げていきたい、という思いで考えました。

ーーミッションは、「未来へ、創造力を紡ぎ育む」です。どんな想いを込められたのでしょうか。

市場:手袋もニットも、商品を作り、小売店を通して消費者の手に渡るまでの間には、社内外のさまざまな人が関わっています。それはまさに、糸が絡み合って編み上がるニットです。人と人とのつながりや絆をもつなぎ合わせ、一人一人の社員も会社も成長していくという意味を込めて「紡ぎ、育む」と表現しました。

ーーミッションが社員の方に伝わり、浸透していくことで、変化を感じる部分はありますか。

市場:日々現場で仕事をしているとどうしても目の前のことに集中しがちなのですが、毎朝の朝礼でミッションを唱和したり、私や上司が折に触れて、俯瞰的に見ることがお客様のためになるということを伝えていく中で、少し先を見据えた行動ができるようになってきていると感じています。

議論も活発になっていますし、その中でポジティブさも出てきていて、新商品の開発スピードも速くなっています。先輩社員が後輩社員を育てる意識も芽生え、コミュニケーションが活発にもなってきていますね。

MESSAGE|株式会社イチーナ
MESSAGE|株式会社イチーナ

社員の発想や感性を磨き、これからも素敵な花を咲かせていく

ーービジョン「クリエイティブなブランドであり続ける」についてもお聞かせください。

市場:クリエイティブなブランドであり続けるということは、お客さまに常に喜びを与えられる、社会に必要とされるブランドであるということです。それは、社員自身がポジティブでワクワクしていて、楽しみながらチャレンジできていなければ実現できませんよね。仕事に埋没されるのではなく「こんなことをやってみたい」「あれも試してみたい」とどんどん発想が湧いてくるようになったらいいなと思っています。

そのためにも、社員の発想や感性が磨かれるように、旅行に行ったり、コンサートや美術館に行ったりすることの大切さを伝えつつ、後押ししたいと考えています。そして今、ほとんどの作業をデジタル化できるようになりました。効率良くデータを引き出すことができたり、探さなくても必要なものが見つかるようにすることで働き方も変えていきたいですね。

目標を持ち、それを達成でき、やり甲斐を感じられる働き方が実現できれば、次の時代に合った新たなものを生み出し続けていけると思いますから。

また、クリエイティブなブランドであり続けるためには、お客様の小さな声を拾うことも大切だと考えています。これまでは小売店のバイヤーを通してお客様の声を聞き、商品を通してフィードバックをしてきましたが、今はオンラインでも販売をしていますし、これからはツイッターやインスタグラムなども活用しながら、お客様の声をもっと吸い上げられるように工夫していきたいと考えています。

ーー最後に、3年後の60周年、そして70周年に向けて取り組みたいことや目指していることをお聞かせください。

市場:イチーナはこれまで、10年スパンで新しいものを世の中に送り出してきました。60周年は、サステナブルで環境に配慮した製品を生み出したいと考えています。すでに環境に配慮した素材であるニットを使ったタワシなどの製品はありますが、そこからさらにステップアップした何かができればと考えています。今はまだどんな花が咲くのか、具体的には見えていませんが、素敵な花を咲かせられるように頑張ります。

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HIRACHI

Interviewer・Writer  平地紘子

大学卒業後、新聞社に入社。記者として熊本、福岡支社勤務。九州・沖縄で暮らす人たちから話を聞き、文章にする仕事に魅了される。出産、海外生活を経て、フリーライター、そしてヨガティーチャーに転身。インタビューや体、心にまつわる取材を得意とする。mugichocolate株式会社所属。

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